初恋の幼馴染み~彼がホストになっていたら~
そんな友梨の指を絡めて恋人繋ぎにすると、キュッと優しく握った優輝。
「乗るよ?」
「はい……」
友梨は優輝にエスコートされる形で、ドキドキしながらエレベーターに乗り込んだ。
こんなの…………
純くんと付き合ってた頃以来かも…………
エレベーターという個室にいる二人きりの時間は、せいぜい30秒ほど。
何を話せばいいのかわからずに、手を繋がれたまま階数を眺めている友梨。
そこへ優輝の声が聞こえてきた。
「友梨ちゃん…………」
「はい?」
友梨が優輝の顔を見ようと振り返った時、顎に指が軽く触れて、少し顔を上向かされると目が合う。
先程までの優しい雰囲気ではなく、真剣な眼差しの優輝の瞳が友梨を見つめてきた。