初恋の幼馴染み~彼がホストになっていたら~
「ひくっ…………ひっく…………」


泣いてばかりで、何も言わない友梨の背中を擦りながら、純が教室を見渡すと少しずつ状況がわかってきた。


男子がクスクスと笑いながら友梨を見ている。


女子は何事も無かったように、友達と話している。


そこへ龍がやって来て、友梨の頭を軽く叩いて言った。


「いちごのパンツをクラスのみんなに見られたくらいで泣くなよなっ!!」



中学生の男にありがちなスカートめくりという悪戯だが、先生が部屋を出て日直の友梨が黒板を消そうとした時に、スカートを捲られたのだから、クラスのほとんどが見ていた。


友梨がニヤニヤと見ている男達の視線に気付くと、下着を見られただけなのに、恥ずかしくて泣いてしまったのだ。


「ひっく……うぅ…………もうやだ…………」


友梨が涙を拭いながら、小さな声で話すと純がキレた。


「友梨を泣かしたんはお前かっ!!」


「えっ……?」


その瞬間、純に殴られた龍がぶっ飛んだ。




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