初恋の幼馴染み~彼がホストになっていたら~
試合中だというのに、純に褒められたいという気持ちが全面に出てくる友梨。



ぬいぐるみかなぁ……


お揃いの携帯カバーなんてのもありだよね…………


せっかく見に来てくれたんだから、市内大会出場を決めたいな…………


なんて考えていたからという訳ではないが、実力は相手が一枚も二枚も上手であり、劣勢になっていく。


そして相手のマッチポイントを迎えると、友梨の目から涙が溢れてきた。


約2年半の部活生活が今、終わろうとしていると思うと、感極まってきたのだ。


友梨が目を拭ったその時、純の大きな声が聞こえてきた。


「ちゃんと前を見るんやっ!!
まだ負けてないんやからっ!!
諦めたところで終わりやからなっ!!」


そこから粘りを見せたが、結局最後は負けてしまった。


部員の期待に応えられず、その日で3年生は引退になったこと。


そして純の応援に応えられなかったこと。


友梨はコートの上で人目も気にせずに、悔しくて泣いてしまった。





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