きっかけは






「………………え?」




なんの冗談か………



一瞬頭の中が真っ白になった







「だーかーらー、お前と同期の山城可憐さん!
海外事業部の部長にプロポーズされたんだろ?」






嫌な音が心臓から聞こえる




ミシッ?

ドクッ?


いやいや、何だか痛い………かも


俺なんか変なもん食ったっけ?






「おいおい、吉岡?聞いてるか?」





目の前の男、高梨は俺の目の前で手を振った


高梨とは歳は同じ歳だが、俺は一度違う会社に入社してから今の会社に入社したので高梨よりは一年後輩になる



でも、高梨と同じ年に入社した奴等は厳しさに耐えきれず殆どが辞めてしまったようで高梨に同期は殆どいない




だからか俺とは先輩後輩にあたるがプライベートでは大人になってから出来た親友とも言える




退職者が相次いだ事もあり、不作の年と言われた高梨だが今では営業部課長だ



次の昇進では部長じゃないかと言われている程に、所謂「できる男」で

背が高く、ビシッとスーツを着ている高梨は男の俺が見ても良い男だ



この前、告白されてるのも見たことある



あっさり断ってたみたいだけど、特に高梨に聞いたりはしなかった






いやいや、今はそんな話じゃなかった












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