きっかけは






「それが恋だ!」


高梨は強く言い放った



「お前がここまで恋愛初心者のお子ちゃまとは思わなかったけど自覚しろ
近々、可憐さんと会う予定は?」

「えっと、今日……」

「よし!でかした!今から俺が言うことよく考えてみろよ!

1つ、その人の話題が多いことを指摘される
1つ、出先で相手のことを思い浮かべる
1つ、一緒にいる人を「邪魔だな」と思ってしまった
1つ、彼女のちょっとした変化に気付いた
1つ、つい目で追ってしまう

この5つにあてはまる事ないか?」

「え?あ~」

「いや、今考えるな!自分で一人で考えろ!」

「え?」

「俺に言わなくていい、自分で思い当たる節を考えて今、俺が言った項目全て当てはまれば………」

「はまれば?」

「キスしてみろ」

「は?え?なんで?」


なんで、いきなりキスなんだよ!
思わず突っ込む



「出来るはずだ」

「え?」

「当てはまればそれは恋!
キスしたくなって当たり前だしできる!
でも、お前の言う仲の良い同期ならキスなんて出来ない」

「いやいや、考えなくてもわかるから!可憐とキスなんてしたいと思わないし」

「今、急いで結果は出すな
今言った5つの項目覚えたよな?それ考えてからだ」



キスとかないない!
可憐だぞ?

今までだってそんな衝動に駆られたこともないのに?



「今日、楽しみだな!」


高梨はそれはそれは、嬉しそうに去って行った











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