きっかけは





山城可憐とは同期入社だった



ただ、俺は一年別の会社で働いて転職したので歳は俺が一歳上だ



山城と吉岡で名前が近かったこともあって新人研修ではずっと同じグループだった



女のわりに気が合って、研修終わってからも同期は仲が良かったけどその中でも可憐とは特に仲が良かった


仕事帰りに見かけたら、どちらからともなく誘って一緒に飲みに行くほど




他の同期の女とはそんな事したことない




もちろん、恋愛感情は皆無……お互いに



一緒にいたら楽な相手だった




「お前さ?忘れてるだろ………

俺は同期は殆どいないけど歳がお前と一緒ってこともあって

お前らと同期って思われてる

男は不作の年なんて言われてたけど女は豊作

その中でも可憐さんはダントツだ」


「ダントツって………」



何がダントツなんだよ

俺のあまりに煮え切らない言葉にまた、睨み付けてくる



「美人でスタイル抜群!

なのに気さくで笑った顔は名前通り!

泣く姿は守ってあげたくなる

笑顔も涙も惜しみ無く、仕事に前向きでもちろん仕事もできる

上司の受けもよくて後輩にも慕われて、可憐さんが欲しいと言ってる部署が相次いでるんだぞ?

可憐さんが居るだけでテンション上がるとまで言われてる


外部にもファンがいてるんだからな!」

「へ?」






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