きっかけは





下手したら三年間の関係が崩れるんだ
可憐に手を出すって事はそう言う事だ



「好きな女取られるわけにいかないって言っただろ」

「え?」

「謝ったのはつい夢中になっちまったからだよ
そんな事言わすな……」



グスンと音がしそうな表情に愛しさが込み上げてくる
俺の言葉を頭で漸く理解できたのか急に真っ赤になって慌てはじめた



「む、む、夢中って!な、何を!」

「何慌ててんだよ、久しぶりだからな………」

「ひ、久しぶりって………」

「キスだって、それ以外も……悪いけど今日は帰さねぇぞ」

「な、な///」




慌てる可憐が何だか新鮮
こんな表情もするんだな

俺はまだまだ可憐の事を知らない


「ちょ、ちょっと待って!あ、彰は私の事好きなの?」

「さっきから言ってるだろ」

「い、いつから?そんな素振り無かったよね?」

「自分で気付いたのはさっき………」

「へ?」

「高梨からすると恋愛初心者なんだと、俺は」

「え?誠くん?え?何か意味わからないんだけど……」

「可憐……」



ゆっくりと手を伸ばして小さな手を掴んだ
絶対離さない



「ゆっくり話そう、今日はまだ始まったばかりだからな」



俺は呆然とする可憐を引っ張って俺の家へと向かった
ホテルでも良かったけど
やっぱり、ゆっくりちゃんと話したかったから










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