手紙~青い物語~
タイトル未編集
今日久しぶりに実家に戻ってきた
高校卒業後に就職してかれこれ3年。やっと実家にもゆっくり帰れる休みがとれた
実家に帰る電車で見た光景は3年前の面影を残しつつ変わっていってる
車窓から見えたものは、懐かしい気持ちも半分、寂しさ気持ちも半分あって素直に変化を受け止めきれていない自分がもどかしい
新幹線の駅から車で30分向かう道のりは、あまり変わっておらずなぜかほっとした
久しぶりの玄関
毎年戻ってくる約束をろくに守れていなかった
母さんはなんて言うのだろう
親父はどういう風に思うのか
ガレージの車はいつの間にかファミリーカーからセダンに変わっていた
「ただいま」
高校の時より声が低く感じる
高校の時より脂肪がついたからわかるかな
「おかえり、穂(こう)」
母さんが台所からひょっこり顔を出して言う
3年前に比べて少ししわも増えたが実家に帰ってきた感じが一層増した
「ルカ帰ってきたよ」
“歳の離れた姉妹顔忘れてるかな’’
「あ、穂兄いだ
おかえり」
思いっきりダッシュで玄関にいる俺にダイブしてきた
会社に入社した時に4、5歳だったから大丈夫だろうと思って油断したら3年前より確実に重くなってる
「ただいま、ルカ
大きくなったね」
“忘れられていると思っていたけど忘れられてなかった”
「穂兄いちゃん、太った?」
「うん、お酒の飲み過ぎで太っちゃった」
“やっぱりここはバレたなぁ
仕方ないかな笑”
「そっか
穂にいちゃん成人したんよね
そういやなんで去年の成人式来れなかったの?」
“痛いところついてきたなぁ”
「あの時は地震続きで会社のことが気になって夜も眠れなくてかえれなかったんだよ」
「大変だったんだね
仕事なら仕方ないね」
許してもらえてほっと一安心したところで
「ねー
結婚式の招待状が届いてたよ」
「え…
誰からの招待状」
「ルカ、穂
いつまでも寒いところにいないでリビングにいってゆっくり話しなさいよ」
ルカがはーいと言って俺のカバンを持ってリビングに向かう
「これこれ
柊 夢さん?」
“懐かしい名前
そして俺の初恋の人”
「へー、夢ちゃん結婚するんだ」
「この夢さんって人の招待状かわいいね
ルカもこんなの送りたい」
その招待状はシンプルに白とゴールドのまとめられていた
「ゆめちゃんのことをほんとのお姉ちゃんみたいに甘えてだよね
ゆめちゃんもゆめちゃんで穂のことを自分の弟よりも可愛がってくれたよね」
母さんが昔のことを今あった時のように話すからつられて俺も思い出す
体が弱かったガキの頃の俺は男子と遊んでも足が遅くて鬼ごっこではいつも鬼、サッカーをしてもゴールキーパーで他の友達が遠くでボールの取り合いをしてるのを眺めているだけだった
そんな姿を知ってか知らずかゆめちゃんが他のたくさんの遊びを教えてくれた
だから今でもどちらかと言ったら女子っぽいって言われることが多い
小学校の調理実習では女子よりもハンバーグ作りやクッキー作りといった料理が早くておいしかったっけ
なんか部屋に夢ちゃんから貰ったものあった気がするなぁ
どこに置いたっけなぁ
たしか思い出の品をまとめたものの中にならあるかもなぁ
「母さん、部屋の荷物もーなかったっけ?」
「んー
たしか穂が前使ってた2階の部屋の天袋の中にあると思うわよ?」
「わかった」
2階の俺が使ってた部屋に行きダンボールを開ける
“たしか底のほうにいれてたっけ”
あ、これだ
少しホコリかぶってるが青いカーネーションが描かれた封筒があった
何回も何十回も読んだから少しくたびれてた紙も月日でさらにくたびれてる
穂くんへ
中学入学おめでとう
穂くん憧れてたよね
私がよく傘を忘れてて私のお母さんと一緒に傘を届けに来てくれてたときにいつも学ランかっこいいって言ってたよね
憧れの中学生活楽しんでね
私は目指してる大学行けるようにこれから頑張るね
すこしあえなくなるかもだけどこれからもよろしくね
夢乃より
青いカーネーションの花言葉はたしか永遠の幸福
”前なんか俺の幸せ祈ってかなんか言ってたなぁ“
夢ちゃんは花が好きで俺も影響されて季節の花とか花言葉とか覚えてたなぁ
花言葉は今でも大切に使ってる気もするなぁ
その後もダンボールの中を漁ってると懐かしいものが次々とでてくる
なんかこれ違うよね
それは明らかに色が違う
くたびれていない
最近、なにかあったんだろうか
青いバラ?
そんなのあったっけ?
花言葉は不可能だったんじゃないかなぁ
誰が一体、なんでこんなものを便箋に選んだんだろう
拝啓
穂くんへ
何年ぶりだろう
久しぶりに穂くんに手紙書くね
突然ながら柊夢乃は来月結婚します
相手は大学の時に知り合った一つ上の先輩です
穂くんの気持ちに応えれなくてごめんなさい
小さい頃から穂くんの気持ちは知ってました
穂くんが好きなことに真っ直ぐに純粋なところもわかってたんだけどこれからは好きな人だけど家族のような大事な人としてこれからもよろしくお願いします
わがままでごめんね
穂くん、青いバラの花言葉知ってる?
多分、不可能が思い浮かんだんやない?
( ー̀εー́ )ブッブーデスワ!!
それはついこの間まで
今は夢叶うだよ
私の好きな人もその青いバラの研究に携わってたんだけどほんとに夢叶うから
これからは穂くんの純粋に好きになった子と幸せになってね
ありがとう
柊 夢乃 より
あれから1ヶ月
結局、結婚式には行けなかった
休みは取れたのだが呼び出しがかかり動けなかった
その代わり手紙が届いた
手紙に映る夢ちゃんはあの頃より輝いていた
その後、俺も夢ちゃんに手紙を書くことにした
一言だけの手紙を
高校卒業後に就職してかれこれ3年。やっと実家にもゆっくり帰れる休みがとれた
実家に帰る電車で見た光景は3年前の面影を残しつつ変わっていってる
車窓から見えたものは、懐かしい気持ちも半分、寂しさ気持ちも半分あって素直に変化を受け止めきれていない自分がもどかしい
新幹線の駅から車で30分向かう道のりは、あまり変わっておらずなぜかほっとした
久しぶりの玄関
毎年戻ってくる約束をろくに守れていなかった
母さんはなんて言うのだろう
親父はどういう風に思うのか
ガレージの車はいつの間にかファミリーカーからセダンに変わっていた
「ただいま」
高校の時より声が低く感じる
高校の時より脂肪がついたからわかるかな
「おかえり、穂(こう)」
母さんが台所からひょっこり顔を出して言う
3年前に比べて少ししわも増えたが実家に帰ってきた感じが一層増した
「ルカ帰ってきたよ」
“歳の離れた姉妹顔忘れてるかな’’
「あ、穂兄いだ
おかえり」
思いっきりダッシュで玄関にいる俺にダイブしてきた
会社に入社した時に4、5歳だったから大丈夫だろうと思って油断したら3年前より確実に重くなってる
「ただいま、ルカ
大きくなったね」
“忘れられていると思っていたけど忘れられてなかった”
「穂兄いちゃん、太った?」
「うん、お酒の飲み過ぎで太っちゃった」
“やっぱりここはバレたなぁ
仕方ないかな笑”
「そっか
穂にいちゃん成人したんよね
そういやなんで去年の成人式来れなかったの?」
“痛いところついてきたなぁ”
「あの時は地震続きで会社のことが気になって夜も眠れなくてかえれなかったんだよ」
「大変だったんだね
仕事なら仕方ないね」
許してもらえてほっと一安心したところで
「ねー
結婚式の招待状が届いてたよ」
「え…
誰からの招待状」
「ルカ、穂
いつまでも寒いところにいないでリビングにいってゆっくり話しなさいよ」
ルカがはーいと言って俺のカバンを持ってリビングに向かう
「これこれ
柊 夢さん?」
“懐かしい名前
そして俺の初恋の人”
「へー、夢ちゃん結婚するんだ」
「この夢さんって人の招待状かわいいね
ルカもこんなの送りたい」
その招待状はシンプルに白とゴールドのまとめられていた
「ゆめちゃんのことをほんとのお姉ちゃんみたいに甘えてだよね
ゆめちゃんもゆめちゃんで穂のことを自分の弟よりも可愛がってくれたよね」
母さんが昔のことを今あった時のように話すからつられて俺も思い出す
体が弱かったガキの頃の俺は男子と遊んでも足が遅くて鬼ごっこではいつも鬼、サッカーをしてもゴールキーパーで他の友達が遠くでボールの取り合いをしてるのを眺めているだけだった
そんな姿を知ってか知らずかゆめちゃんが他のたくさんの遊びを教えてくれた
だから今でもどちらかと言ったら女子っぽいって言われることが多い
小学校の調理実習では女子よりもハンバーグ作りやクッキー作りといった料理が早くておいしかったっけ
なんか部屋に夢ちゃんから貰ったものあった気がするなぁ
どこに置いたっけなぁ
たしか思い出の品をまとめたものの中にならあるかもなぁ
「母さん、部屋の荷物もーなかったっけ?」
「んー
たしか穂が前使ってた2階の部屋の天袋の中にあると思うわよ?」
「わかった」
2階の俺が使ってた部屋に行きダンボールを開ける
“たしか底のほうにいれてたっけ”
あ、これだ
少しホコリかぶってるが青いカーネーションが描かれた封筒があった
何回も何十回も読んだから少しくたびれてた紙も月日でさらにくたびれてる
穂くんへ
中学入学おめでとう
穂くん憧れてたよね
私がよく傘を忘れてて私のお母さんと一緒に傘を届けに来てくれてたときにいつも学ランかっこいいって言ってたよね
憧れの中学生活楽しんでね
私は目指してる大学行けるようにこれから頑張るね
すこしあえなくなるかもだけどこれからもよろしくね
夢乃より
青いカーネーションの花言葉はたしか永遠の幸福
”前なんか俺の幸せ祈ってかなんか言ってたなぁ“
夢ちゃんは花が好きで俺も影響されて季節の花とか花言葉とか覚えてたなぁ
花言葉は今でも大切に使ってる気もするなぁ
その後もダンボールの中を漁ってると懐かしいものが次々とでてくる
なんかこれ違うよね
それは明らかに色が違う
くたびれていない
最近、なにかあったんだろうか
青いバラ?
そんなのあったっけ?
花言葉は不可能だったんじゃないかなぁ
誰が一体、なんでこんなものを便箋に選んだんだろう
拝啓
穂くんへ
何年ぶりだろう
久しぶりに穂くんに手紙書くね
突然ながら柊夢乃は来月結婚します
相手は大学の時に知り合った一つ上の先輩です
穂くんの気持ちに応えれなくてごめんなさい
小さい頃から穂くんの気持ちは知ってました
穂くんが好きなことに真っ直ぐに純粋なところもわかってたんだけどこれからは好きな人だけど家族のような大事な人としてこれからもよろしくお願いします
わがままでごめんね
穂くん、青いバラの花言葉知ってる?
多分、不可能が思い浮かんだんやない?
( ー̀εー́ )ブッブーデスワ!!
それはついこの間まで
今は夢叶うだよ
私の好きな人もその青いバラの研究に携わってたんだけどほんとに夢叶うから
これからは穂くんの純粋に好きになった子と幸せになってね
ありがとう
柊 夢乃 より
あれから1ヶ月
結局、結婚式には行けなかった
休みは取れたのだが呼び出しがかかり動けなかった
その代わり手紙が届いた
手紙に映る夢ちゃんはあの頃より輝いていた
その後、俺も夢ちゃんに手紙を書くことにした
一言だけの手紙を