こどもの日~『マルチな彼女に首ったけ!』続編~
五月五日
「キャ~♪しのはらっち~!!」
小さい塊が二つ、突進してくる。
ズシッとくる確かな重みに戸惑いと安心を感じる。
「こら、篠原っちが壊れちゃうわよ!
お行儀良くお出迎えしないと、遊んでもらえないからね。」
「お姉ちゃん、壊れるって何よそれ。
慎さんは物じゃないんだから。」
「お帰り、ひとみ。あ、いらっしゃいかな?」
「ただいま。」
「お邪魔します。」
こどもの日、二人で彼女の実家に来ていた。
彼女の姉と、その子供二人が熱烈な出迎えをしてくれたのだ。
背の高い俺はチビッ子達の格好の遊び相手らしく、体を張って相手をさせられる。
彼女の姉が『篠原っち』と呼び始め、子供達にもそれが定着していた。
彼女は恐縮してゴメン、と言ってくれるが、俺は家族として認められたようで嬉しかった。
「ほら、ケーキ作ってきたよ。
食べたい人は手を洗って来て~!」
「たべる~♪」
にぎやかで暖かい空間だった。
小さい塊が二つ、突進してくる。
ズシッとくる確かな重みに戸惑いと安心を感じる。
「こら、篠原っちが壊れちゃうわよ!
お行儀良くお出迎えしないと、遊んでもらえないからね。」
「お姉ちゃん、壊れるって何よそれ。
慎さんは物じゃないんだから。」
「お帰り、ひとみ。あ、いらっしゃいかな?」
「ただいま。」
「お邪魔します。」
こどもの日、二人で彼女の実家に来ていた。
彼女の姉と、その子供二人が熱烈な出迎えをしてくれたのだ。
背の高い俺はチビッ子達の格好の遊び相手らしく、体を張って相手をさせられる。
彼女の姉が『篠原っち』と呼び始め、子供達にもそれが定着していた。
彼女は恐縮してゴメン、と言ってくれるが、俺は家族として認められたようで嬉しかった。
「ほら、ケーキ作ってきたよ。
食べたい人は手を洗って来て~!」
「たべる~♪」
にぎやかで暖かい空間だった。