桜の下できみを待つ
「綺麗じゃ、ない」
そう。
私なんて。
こんなにも汚い。
「ネオちゃんはとても綺麗だよ」
ほら、だって、と君こそとても綺麗に笑って。
「こんなにも僕の前で泣いてくれてる」
「だから安心して、
君はたった今、一人じゃなくなった」
あぁ、ほら、また。
君がそんな事言うから。
私の目からこぼれ落ちる涙は私の言う事を聞いてくれなくて。
次から次に、止まることを知らない。
いつか、恩返しできるかな。
私のことを綺麗だと言ってくれた君に。
私は、もう……。
涙がこぼれ落ちる中、
私は自分の中に生まれた気持ちを
一生懸命、閉じ込めた。