サムライ君とメガネちゃん
行き交う人々は、思い思いの表情で、それ

ぞれの休日を楽しんでいるようだ

…もちろん、私たちも

「おお、これは賑やかな!異国のようじゃ」

テツ君は目をキラキラと輝かせ、キョロキ

ョロ周りを見ながら進んでいく

街には出店が立ち並び、通路が狭く、人で

ごった返している

早足で歩くテツ君、一瞬はぐれそうになる

「ちょ、ちょっと、テツ君、待ってよ」

テツ君は私を振り返り、

「りおかどの、何をしておる

早う、早う!」

彼はいきなり私の右手をつかみ、引っ張る

わっ、何か、デートっぽい展開!

力強い手で握りしめられ、私は少し戸惑い

ながらも、手を握り返す

暖かい、力強い、手だな…

…私たちは有名なお店の前に並び、豚まんを

買う
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