キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。



そんな亜沙美を見た鈴ちゃんは嬉しそうに目をキラキラさせて私を見た。



私は良かったねと返事をするように笑って頷いた。



「まーね?ずっとちゃんとわらってなかった。
でもね!いまはたのしそう!」


「…そう。ママが笑顔になってよかったね」


「うん!まー!」



鈴ちゃんは亜沙美と広瀬くんに向かって駆け出した。



きっと鈴ちゃんは亜沙美が今まで無理して笑ってたけど今はほんとに嬉しそうに笑ってるって言いたかったんだ。



広瀬くんに頭を撫でられて嬉しそうに笑う鈴ちゃん。



鈴ちゃんの嬉しそうな笑顔にこっちまで顔が綻ぶ。



亜沙美が本当に笑える時が来るようになってよかった。



三人の様子を見ているとゆっくりとした足どりで私の隣に誰かがやって来た。



それが誰なのか見なくても分かった。


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