キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
うるさい七笑を黙らせながら勉強をしていたけど、最終的にはそれもめんどくさくなってみんな無視をしてそれぞれの勉強に集中した。
「んー!たくさん勉強した~!」
「私たちより勉強してない人がそのセリフ言うの?」
後半はほとんど鈴ちゃんと遊んでたくせに。
補習になっても絶対助けてあげないから。
そう心に決めて街中を歩いているとふと店に花火大会と書かれているポスターを見つけて足を止める。
そういえば毎年近くの河川敷で花火大会やってたっけ。
屋台も出てて毎年盛り上がってたよね。
私は毎年花火の音を家で聞いてるだけだけど。
「あ!花火大会!
勉強ばっかしてて存在忘れかけてたよ!」
ポスターを見ていると先を歩いていた七笑が戻ってきて私の隣でポスターを覗き込んだ。
そしてこっちに目線が向いたかと思えばキラキラした目をしてきた。
七笑と知り合ってもう少しで半年だけど、何が言いたいのか分かってしまうのがほんとに嫌だ。