キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。



あれからすぐに亜沙美も家にやって来て、乃々葉を見たら私と全く同じ反応をした。



そしてそこに七笑も全く同じノリをしてきたけど、全員無視をして七笑は鈴ちゃんに慰められていた。



急きょ一人分多くハンバーグを作ってみんなで食べた。



乃々葉はハンバーグにかけるのはデミグラスソースじゃないとやだとか私の家にないソースのことで文句を言ったりして普段と変わらない。



でも俯いたときに見せる表情に影を落としていた気がした。



毎度のことながら七笑は鈴ちゃんと亜沙美とテレビを見て盛り上がっていた。



そして私はその笑い声を背中で聞きながら食器を洗う。



水をきって近くにある食器棚へ入れようと手を伸ばすと隣から横取りされた。



驚いて見ると布巾を持った乃々葉が濡れた食器を拭いてくれた。



「…乃々葉はこういうことしないと思った」


「あーしだってタダで泊めてもらおうなんて思ってないし」



バカにしてんでしょ?と言うかのように睨まれた。


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