キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
次の日。
高校に入って初めて購買にやってきた。
昨日はあのまま寝てしまい、起きたら雀が鳴いていた。
完全に寝てしまった。
アラームもかけ忘れてしまったからお弁当も作る暇もなく、仕方なく購買へ来た。
サンドイッチとお茶を買っていつもの裏庭へ。
いつもは静かなのに近づくと複数の声が聞こえてきた。
校舎の影から覗くといつも私が座る場所にはカップルが仲良さそうにお弁当を食べている。
なんで。
この時間にこの場所はいつも私しかいないはずなのに。
「アタシが教えたんだよ!」
「…っ!?」
いきなり背後から顔を覗き込まれる。
そこには満面の笑みを浮かべた昨日の彼女がいた。
確か……唐木田さんだっけ?
足音も聞こえなかったからつい驚いてしまった。
というか心臓止まるかと思った。