キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。



眠れなくて縁側に座り星空を見上げる。



乃々葉の話を聞いていたらすっかり夜が更けてしまい、亜沙美は眠っている鈴ちゃんを抱えて、どこか納得していない表情で帰っていった。



乃々葉はあの後すぐに私の部屋で寝ると言って、居間を出ていったきり会ってない。



"じゃあバカ正直にあの言葉を信じてよかったっていうわけ!?
信じずに買い物なんて行かなければ心音は死ななかったかもしれないっていうのに…!?"



あの言葉に何も言い返せなかった。
未来なんて誰にも分からないし、過去を変えることもできない。



そんなこと分かっているけど、人は後悔を抱えているとあの時ああすれば…なんて過去を変えたいと願う。



私もお母さんに裏切られた時は"私がもっといい子にしてたらお母さんは私を見捨てなかったかもしれない"と過去を変えられたらと願ったことは何度もあった。



でも…



「…あなたは私の"未来"を変えてくれたよね。七笑」



足音が近づいてきて、私の隣に座って肩に寄り掛かってきた七笑は俯いていて何も言わない。



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