キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
「じゃーん!とうちゃーく!」
引っ張られるままに到着したのは休み時間のみ開放している屋上だった。
開放している割には学食があるせいであまり生徒は立ち寄らない。
屋上に着いてまず目に入ったのは栗色のボブヘアーに赤いヘアバンドをつけた子と黒の短髪にピアスを両耳に3つずつつけた子だった。
確か昨日唐木田さんと一緒にいた人たちだよね?
「やーっときた。遅い!」
「先にいただいてるよ?」
「ごめんごめん!アタシも食べよーっと!」
あんなに力強く掴まれていた手をあっさりと開放して、二人のもとまで走って座った。
いきなり放置されてただ立ち尽くしていると、一度は座った唐木田さんがまた立ち上がって私のところまでやってきた。
「何してんのみーこ!一緒に食べよ!」
「…え、ちょっ…!」
何も言えずにそのままでいるとまた手を掴まれて、二人のもとへ連れていかれ有無を言わさずに肩を押されて強制的に座らされた。