キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
「…あの家でおばあちゃんと住んでたけど去年亡くなったから一人で暮らしてる、それだけよ」
私の中に土足で踏み込まれたなら、これ以上深く入り込まれる前に追い出すだけ。
私のことにこれ以上踏み込まないで、近付かないでって。
お弁当を食べ終えて3人に何か言われる前に私は屋上を去った。
退屈な授業を終えるチャイムが教室に鳴り響いて放課後を知らせた。
クラスメイトがそれぞれに別れの挨拶をしてる中、私は黙々と荷物を鞄につめて誰にも挨拶せずに教室を出る。
自分のクラスの下駄箱についた瞬間に顔がひきつった。
「あ!みーこ!待ってたよー!」
下駄箱の前にしゃがんで私を見つけるといつもの満面の笑顔を浮かべる唐木田さん。
彼女が顔の前で振ってるのはもしかして私のローファーじゃない?
「……ほんとにストーカー…」
「うわ、みーこまでひどい!」
ショックを受けた彼女の手から私のローファーが地面に落ちる。
それを履いてショックを受けてる彼女を無視して玄関を出る。