キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。



「「失礼しました」」



二人で声を揃えて職員室を出る。



「広瀬くん、手伝ってくれてありがとう」


「いや、いいって!早坂、今日当番なのか?」


「え?ううん。当番の子がさっきのよりも倍あるノートを運ぼうとしてたから手伝って……ひ、広瀬くん?」



いきなり広瀬くんが目が飛び出そうなくらい丸くして私の顔を凝視してきた。



え、なに怖いんだけど……
私は反射的に後ろに体を引いた。



私が引いてることに気付いた広瀬くんは次には謝りながら笑った。



「いや悪いな。早坂がそうやって誰かを助けるなんてイメージなかったからさ。
今までの早坂は誰も寄せ付けない!寄りつかないで!ってオーラがすごかったから」



広瀬くんの言葉は前の私そのままだった。



一人でいたい、一人が楽。
だから誰も私に話しかけないで。



ずっとそう思って過ごしてきた。



"みーこ!"



でもそれが180度覆してきた人がいた。


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