キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
取捨選択
好きなのに付き合えない。
亜沙美の考えてることは数日経っても分からなかった。
この数日で旭に何度眉間にシワがよってると言われたことか。
本人に聞きたいけど聞く勇気がでない。
「みーーこ!」
「ひ…っ!?」
「なにその反応!?人を化け物みたいに!」
「実際に化け物じゃない」
「乃々!?はっきり言わなくてもいいじゃん…!?
…ってこの言い方だと認めてるみたいじゃんかぁ!」
いきなり化け物の顔が私の目の前に現れて悲鳴に似た声をあげてしまった。
「それで!いいでしょ!?」
「…え、何が?」
「えー!みーこ聞いてなかったの!?
だから、今日の夕飯はみんなでみーこの家で食べようよって話!
いいでしょ!?ね、いいでしょ!?」
「……別にいいけど」
考え事をしててなんの話をしてるのか分からなかった。
承諾の返事をしたら七笑はバカみたいに廊下をクルクル回りながら下駄箱に向かっていった。
バカみたいというかほんとにバカ。