キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
亜沙美と七笑のあとをついていくと賑やかな声が聞こえてきた。
「……保育園?」
よく見るとフェンスの向こう側には声を出して遊ぶ子供たちがたくさんいた。
すーちゃんってもしかして亜沙美の妹?
それか姪っ子とか?
そんなことを考えながらあとに続いて保育園の中に入る。
お迎えに来ていた親からたくさんの視線を浴びる。
それを見ていると園児と遊んでいた保育士さんが笑顔でこっちにやって来た。
「お迎えですね!もう準備して待ってますよ、鈴ちゃんお迎え来たよー!」
「あーい!」
呼ばれて部屋から出てきたのは黒髪をピンクのボンボンのついたゴムで二つ縛りにしてる女の子。
「すーちゃん!久しぶり~!」
走ってくる女の子に向かって七笑は笑顔を浮かべながら走り出した。
でもそのすーちゃんは七笑の横を通りすぎてこっちに走ってきた。
……あの子、七笑の扱いに慣れてる。