キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。



すーちゃんは笑顔を咲かせて亜沙美の足に抱きついた。



「まー!」



こう言って。



まー?
亜沙美だから"あー"じゃないの?



亜沙美は気にせずに彼女を笑顔で抱き上げた。



「ちゃんといい子にしてた?」


「うん!いいこしてた!」


「そっか!偉い偉い!」


「まー!きょうのごはん?」



なんだか会話が親子みたい。



そんなことを思って二人を見ていると周りにいた母親の話し声が聞こえてきた。



「……ほら、あの人が鈴ちゃんの……」


「…えぇ!?だってまだ高校生じゃない」


「……ほんと。これだから最近の若い子は……」



よく見ると周りの母親達の目つきは嫌なものでも見るかのような目をしている。



ふと亜沙美を見ると亜沙美にも聞こえていたのか一瞬表情を曇らせた。



そして私の視線に気付いて眉をハの字にした。



「……ちゃんと話すよ」


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