この空の下、君と一緒に。
《皆さん、お早う御座います。本校は学業専念がモットーです。今日も1日沢山学んでくださいね。それではホームルームを終わります。》
この学校のホームルームは全体的に、アナウンス1つで終わる。
そしてすぐに授業が始まるシステムになっているの。
「はい。じゃあ授業を始めます。教科書の36ページを開いて______」
つまらない。
毎日が退屈だわ。
勉強は正直ついていけるし、教え方もそこまで上手くないし。
とにかく私にとって、今の生活が退屈でならなかった。
そんな時、教室の扉が勢いよく開いた。
そして現れたのが、茶色のボサボサ短髪で一見男子に見える人……榊 アリスだった。
名前と人のギャップが凄いわね……。
息を切らしつつ、ヘラっとした笑顔で彼女は先生に謝った。
「すみません、先生……。実は道の途中でおじいさんに道を聞かれちゃって……あははっ。」
「榊さん。つくならもっとまともな嘘をつきなさい。早く席について。授業を続けます。」
「はーい。」
軽い返事をして、彼女は何事もなかったかのように席についた。
正直私は彼女のような人が嫌い。
どうしてこの学校に入れたのかも不思議だし、よりによって私の隣の席だし。
最悪で仕方がないわ。
「……えへへ。怒られちった。」
え、何、独り言?他所でやってよ!
「あ、教科書忘れた……神崎さん、見せてくれない?」
はぁ!?何であたしなのよ!!!
そう思って周りを確認したけど、皆知らないふり。
それもそうね。
こんな人と関わって、自分の品を下げられたくないものね。
私も同じなのよッ!!!!
「神崎さん……?やっぱり嫌、だよね。ははっ」
何なのよ……自暴自棄?
全くもう……ホントに私ってついてないわ。
「……いいわよ。はい。」
良心のあまり、ついに貸してしまった。
仕方がないじゃない……無視は傷付くこと知ってるもの。
けれど彼女は驚いた顔で固まったまま。
しかもじっとこっちを見つめてるしっ……!
「なっ……何?」
恐る恐る尋ねると、彼女は次第に笑顔になった。
「……いや、嬉しくてつい……ほらあたし……周りから嫌われてるじゃん?だからまさか……貸してくれるなんて……。ありがと、神崎さん。」
「っ……!別に……」
人懐っこい笑顔に、不覚にもときめいた。
この学校のホームルームは全体的に、アナウンス1つで終わる。
そしてすぐに授業が始まるシステムになっているの。
「はい。じゃあ授業を始めます。教科書の36ページを開いて______」
つまらない。
毎日が退屈だわ。
勉強は正直ついていけるし、教え方もそこまで上手くないし。
とにかく私にとって、今の生活が退屈でならなかった。
そんな時、教室の扉が勢いよく開いた。
そして現れたのが、茶色のボサボサ短髪で一見男子に見える人……榊 アリスだった。
名前と人のギャップが凄いわね……。
息を切らしつつ、ヘラっとした笑顔で彼女は先生に謝った。
「すみません、先生……。実は道の途中でおじいさんに道を聞かれちゃって……あははっ。」
「榊さん。つくならもっとまともな嘘をつきなさい。早く席について。授業を続けます。」
「はーい。」
軽い返事をして、彼女は何事もなかったかのように席についた。
正直私は彼女のような人が嫌い。
どうしてこの学校に入れたのかも不思議だし、よりによって私の隣の席だし。
最悪で仕方がないわ。
「……えへへ。怒られちった。」
え、何、独り言?他所でやってよ!
「あ、教科書忘れた……神崎さん、見せてくれない?」
はぁ!?何であたしなのよ!!!
そう思って周りを確認したけど、皆知らないふり。
それもそうね。
こんな人と関わって、自分の品を下げられたくないものね。
私も同じなのよッ!!!!
「神崎さん……?やっぱり嫌、だよね。ははっ」
何なのよ……自暴自棄?
全くもう……ホントに私ってついてないわ。
「……いいわよ。はい。」
良心のあまり、ついに貸してしまった。
仕方がないじゃない……無視は傷付くこと知ってるもの。
けれど彼女は驚いた顔で固まったまま。
しかもじっとこっちを見つめてるしっ……!
「なっ……何?」
恐る恐る尋ねると、彼女は次第に笑顔になった。
「……いや、嬉しくてつい……ほらあたし……周りから嫌われてるじゃん?だからまさか……貸してくれるなんて……。ありがと、神崎さん。」
「っ……!別に……」
人懐っこい笑顔に、不覚にもときめいた。