泥酔ドクター拾いました。
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先生に連れてこられたのは、都心の高層ビルに入っているカジュアルなフレンチレストラン。
ディナータイムもそろそろ終わりに近いという時間だというのに、店内は混雑している。


「今日は、予約する時間なかったからコース料理は難しいみたいだけど…」

苦笑いしている大和田先生をよそに私は店内をぐるりと見回す。
カウンター席には大きな鉄板が鎮座していて、その前ではシェフがおいしそうなお肉を焼いている。

ガラス張りの店内からは夜景を見渡すことも出来るし、どうやら店の奥にはテラス席もあるみたいだ。

「次回はカウンターかテラス席予約しておくから。コース料理食べに来よう」

向かいに座る大和田先生は、私の様子に優しく微笑む。

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