泥酔ドクター拾いました。
「分かってます。あの看護主任もすごく気を遣ってくれて、仕事内容を考慮してくれているから助かります。これも、大和田先生のおかげです」

フンっと鼻を鳴らしながら、わざとらしくお礼を伝えると崇也さんは口元を指で隠しながら肩を揺らす。

「とにかく、絶対に無理はしないこと。」

「分かってます。大和田先生」

私にぴしゃりと言い放った崇也さんに私ははにかみながら返事をすると、小さなため息がひとつ降ってくる。


「奈緒だって、もうすぐ大和田だろ?」

耳元で囁かれた言葉に、仕事モードで忘れていたことを急に思い出して私は顔中が一気に熱を帯び始める。

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