泥酔ドクター拾いました。
「きっ、気にしないでください!!家の前でアルコール中毒になって倒れられてたら、嫌だって思っただけですから!!」

「うん。悪かったって思ってる。それに藤代さんには感謝してる」

あまりに素直に謝られたり、お礼言われたりしてしまうと、調子狂う。

だって、本当は文句の1つや2つ言ってやろうって思っていたのだから。

「も、もう本当に気にしないでください。私だって、あの日の出来事は事故だって思って忘れることにしますから」


口角を引き上げて、満面の白衣の天使の笑顔を浮かべて、勢いよく大和田先生の方へ振り向く。
すまなさそうな顔をしていると思っていたのに、大和田先生はきょとんとした表情を浮かべている。

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