キミの螺旋
ハルトに連れられて
あたしは彼の部屋へと向かった。

その間…
言葉を交わす事もなくて。

部屋に入ってもハルトは何にも言わない…

あたしも…ハルトに聞きたい事があるのに
なかなか言い出せずにいた。

…でも!

聞かなきゃわからないし、あたしの気持ちも前に進まない!


「ハルトの仕事…ホストだってどうして黙ってたの?」

「…言えなかったんだ。悪いとは思ってたんだけど…どんな仕事してる・とか彼女に堂々と言える仕事じゃないよな…って思ったりして…」

「ホストだってちゃんと仕事でしょ?遊んでお金もらえるワケじゃないでしょ?あたしは…ちゃんと言って欲しかったな。隠してたって事の方がイヤだと思った」

「そっか…そうだよな…ゴメン。でも俺はね、店のヤツには凛の事知られたくなかったし…それに俺を指名してくれるお客も…いるし…凛がイヤな思いをすると思ったんだ」

そう言われて…ハルトを指名するお客…仕事中の彼を想像してみる…


ゲストの喜ぶセリフをささやき、
酒を飲ませ楽しませる

時に親身になったり
一時の恋人のように肩を抱き…その時の彼はゲストのものになる…


そんな感じだろうか…
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