キミの螺旋
「ハルト!そんなつもりで聞いたんじゃなかったの!ただ知らなかったから不安で…ううん、違う…そうだったとしても、今のはあたしが悪いよね…ごめんなさい…」


遅いかもしれないけど自分が悪いって思ったから、あたしは彼にすぐ謝った。

許してもらえないかもしれない…

彼は彼なりにあたしの事を考えて行動していたのを…あたしに疑われて


あたしだったら『悔しい』って思うよね…?

相手の事をスゴく考えてるのに
伝わらないなんて


そう思って彼は怒ってるはずなのに…

だけどハルトはあたしを強く抱きしめて言った。

「俺には…凛だけなんだよ…」

「…うん」

「でも俺も悪かった…凛に知られたら不安にさせるってわかってたなら…ちゃんと言えば良かったんだから…」

「ゴメンね…あたしはハルトを信じていれば不安になる事なんてなかったのに。あたしがダメなんだよ…」

「ゴメン凛…信じて…俺は凛だけしか見てないからな…」

「うん、うん…わかってる…信じてるから…ハルトが好きだから…」

あたし達は二人して
泣きながら謝ったり…好きって言ったりしていた。


バカみたいだよね…

それでも今のあたし達には必要な事だった…
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