キミの螺旋
「あぁ…そう。ミカ行ったのね?」

「うん…荷物取りに来たんだって」


あたしは仕事だったので、店でサラと話しをしていた。
サラはその事であたしに連絡を取ろうとしていたらしい。

あたしは…ずっと落ち込んでいた。

悲しくて
すぐには浮上できない。

「凛…ミカはね、彼が居なくなったら店を辞めるってずっと決めていたのよ」

サラは落ちてるあたしに話しかけてきた。

「ずっと…?」

「そう…他のみんなだって、少なからず先の事は考えてるのよ」

「サラも…?」

「そうね…長く続けられるとは思ってないし」


そう言われて、あたしは考え込む…

サラもいつか…居なくなってしまうのだろうか?

あたしもいつか…ここを離れて大人になるんだろうか…?

全然実感なんてわかないし、想像もできないんだけど…
なんだか悲しくなった。


それでも


「あたしはずっと…サラの友達でいていいよね?また…ミカちゃんや…藤紀や…ママと会えるよね?」

「もちろん!いつでも会えるわよ」

周りから人が居なくなるのが怖かったの…


それからしばらくしてミカちゃんが居ない部屋にも慣れた頃…


ハルトに
とても悪い出来事が起きた。
< 115 / 398 >

この作品をシェア

pagetop