キミの螺旋
「人を…殺した?」




思ってもみなかった言葉がハルトの口から飛び出してきて…あたしは戸惑った。

まさか…そんな…


「だから俺は毎月、遺族にお金を送ってる。強制じゃないけど…それしか俺には出来ないし。だからホストやってるし、その為には身体だって売る」

「そんな…の…ウソでしょ?」

あたしはドコか信じられないでいた。
そんな人が

あたしの周りにいるなんて思ってもみなかったし。

ハルトはうつ向き、床に座りこんで呟いた。

「信じてもらえないなら…もういいよ。だから話せなかったし。それにあんな場面見られたら…凛にどう思われるかなんてわかってたんだから」

「…どうして人殺しなんか…」



「嫌いだったから」



ハルトの話した事
ハルトの告白した事

全てが本当?
全てがウソ?

どこが真実で
どこが作り話し?


…全然わかんない。


最初にそれを告白されていたとして…あたしは素直に信じる事ができただろうか?

やっぱり疑ったんじゃないの?


「罪を償う為に働いて生きてきたけど…それでも安らぎが欲しかったんだ…」



そう言ったハルトを


あたしは複雑な気持ちで見つめていた。

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