キミの螺旋
「なに遠慮してんのよ?行ってきなさいよ!」

…遠慮してんのがバレてる!?

「藤紀だって学校あるんでしょ?ワザワザ休んでもらうの悪いよ」

あたしは必死で断る理由を探した。
確かにそれも思ったけど…サラが…

気にするような気がして。
それでもサラも…藤紀も二人して遊びにいく事を勧めてきた。

「……じ…じゃ…行く。ホントにいいの?」

「いいよ。何、遠慮してんだか」


結局、あたしは言い負かされて藤紀と遊びに行く事になった。


えーと…何だか変な流れになった。

まるであたしが遊びに誘われてるみたいになってるし。

そして藤紀と待ち合わせの相談をした。

「じゃ、明日七時に迎えに行くから」

「七時?!早くない?」

「開園から行くだろ?」

「う…うん。じゃ待ってるね」

それにしても早いな…とか思ったけど、連れてってもらうのだし

素直に従った。



とりあえず早く帰って寝なきゃ。

朝早いし…

サラに悪いんじゃないかなって気が
いつまでも残ってる。


ゴメン…サラ



若干・気が進まない遊びの予定だった。




…が。




何故か
めちゃめちゃ楽しかった。


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