キミの螺旋
それから何人もの男に抱かれた。

感じてるように見せかけるため
ヨがり声をあげて男を喜ばせる事も覚えた。

あたしは生きる事と戦っていた。


SEXをしていてココロから感じた事はなかったし、これからも難しいように思えた。

人を愛せない気がしていたの…

でもハルトに出会った


あたしは恋をして…安らぎを求めてしまった。
彼もそれに応えてくれて


初めて好きな人としたの


生きてて良かったって思うくらい幸せな瞬間

だって死んでしまったら…そんな幸せを知らないままだったから。

良かったじゃん?
あたし!
めちゃめちゃ自分を誉めてあげたかった。


手に入れた宝物
いつまでも続くかと思われた穏やかな日々も

今こうして父親に抱かれ、奪われようとしていた。

生きるチカラを手に入れたから…もう何にでも勝てる気がしていたのに

父親を目の前にするとあの時の恐怖が甦る。

どうしたらいいのかわからず
あたしは父親にされるがまま…
朝まで何度もSEXした。


「家には帰ってこないのか?こんな所にいないで…学校もあるんだから」

満足した父親は着替えながら聞いた。

「…」

あたしは答える気にならなかった。
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