キミの螺旋

〈3〉ライフ

サラと藤紀の部屋。

もうそこしか行く所がない…

どこでもいいから寝かせてもらえればいいやって感じだった。


でも藤紀は学校に行ってるし、サラは今日も実家って言ってたから

あたしはバイトの時間までファミレスで時間を潰し、それからバイトに行った。


今日も藤紀はちょこっと店に来てくれていた。
あたしの事まだ心配していてくれたのかもしれない。

ゴメンね
これからもっと迷惑かけちゃうかも

そう思いながら藤紀にお願いした。

「藤紀…今日、家に行っていい?」

「いいけど…サラ帰ってくるかわかんないよ?」

「あ、うん、そうなんだけど…出来れば泊めてくれない?ってか…住んでいい?」

「え!?なんで?何かあったのか!?」

藤紀はスゴく驚いた顔をした。
そりゃそうよね

一人で住んでんのに
『居候させて』ってな事を言われたら…不思議に思うよね?

でもホントの理由は言えなかった。

「実は…親にバレちゃったみたいで。でも帰りたくないの」

「…わかった」

少し考えて藤紀は了承してくれた。

多分、あたしはただの家出娘だと思ってるだろうから

『家に帰れ』って言おうとしたのかもしれないな…。
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