キミの螺旋
父親のそんな言葉に
藤紀は冷ややかな視線を投げつけ
そのまま視線を反らしあたしの方に寄ってきた。
「帰ろう…立てるか?」
「ゴメ…ン…立てない…かも…」
まだあたしの身体は震えていて
力が入らなかった。
それを見て藤紀はあたしに大きめのバスタオルを掛けてくれて
あたしを抱きあげた。
あたしは思わず藤紀にしがみつく。
父親が…何か言ってたかもしれないけど
今のあたしには聞こえなかった。
そのまま藤紀はあたしを連れて部屋を出た。
父親が追いかけてきそうで怖くて
あたしは目をつぶり、藤紀に抱きついていた。
しばらく歩いたと思う
藤紀は気まずそうに言った。
「凛…ちょっと降ろすよ?」
「…うん」
「ゴメンな?腕、シビレちゃったよ!」
その言葉にあたしは少し笑ってしまった。
そして藤紀は後ろを向き、しゃがみこんだ。
「ほら、おんぶにするから」
「ゴメンね…ありがとう」
夜で良かった。
深夜だし…人と会わないから、今のあたしを見られる事もない。
藤紀に抱きついてるあたしを誰かに見られる事もない…
藤紀の広い背中に抱きつきながら
あたしはホッとして泣いていた…
藤紀は冷ややかな視線を投げつけ
そのまま視線を反らしあたしの方に寄ってきた。
「帰ろう…立てるか?」
「ゴメ…ン…立てない…かも…」
まだあたしの身体は震えていて
力が入らなかった。
それを見て藤紀はあたしに大きめのバスタオルを掛けてくれて
あたしを抱きあげた。
あたしは思わず藤紀にしがみつく。
父親が…何か言ってたかもしれないけど
今のあたしには聞こえなかった。
そのまま藤紀はあたしを連れて部屋を出た。
父親が追いかけてきそうで怖くて
あたしは目をつぶり、藤紀に抱きついていた。
しばらく歩いたと思う
藤紀は気まずそうに言った。
「凛…ちょっと降ろすよ?」
「…うん」
「ゴメンな?腕、シビレちゃったよ!」
その言葉にあたしは少し笑ってしまった。
そして藤紀は後ろを向き、しゃがみこんだ。
「ほら、おんぶにするから」
「ゴメンね…ありがとう」
夜で良かった。
深夜だし…人と会わないから、今のあたしを見られる事もない。
藤紀に抱きついてるあたしを誰かに見られる事もない…
藤紀の広い背中に抱きつきながら
あたしはホッとして泣いていた…