キミの螺旋
そんなサラを目の前にして、驚いたのと


犯人を見つけ出して仕返ししてやるって思い頭の血が沸騰したみたいだった。

「どうしたんだ!?一体何が…」

「ハハ…ちょっと失敗しちゃったぁ…ゴメンね、ココしか思い浮かばなくて…交番にでも連れてって」

「そんな事できるか?!とりあえずオレの部屋に行こう」

「トーキ…」

オレはサラを支えながら部屋へと戻った。

そのままベッドに寝かせタオルとか濡らしてきてキズの手当てを始めた。

「痛~い…ッ…」

「ガマンしろって!」

消毒がしみて顔を背けるサラを無理矢理押さえつけるように手当していく。

「あ~あ…女の顔にキズ付けやがって…誰にやられたんだよ?」

「…もぉいいの」

「言えよ!オレ…ガマンできねーし!黙ってると…探し出して殺しに行くよ?」

「ヤメテ!ホントに…どうしようもないし、逆にトーキの方が殺されちゃうよ!」

慌ててオレを止めるサラに、どうしても納得できない!

何をかばってるんだ?

殴ったのが彼氏だからなのか?


「行くなと言うなら…何があったか言え」

「…」

しばらく考えて、観念したのかサラは話してくれた。

「彼は…ヤクの売人なの…」
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