キミの螺旋
あたしもどんどんムキになって色々と言ってしまった。

「とにかく、藤紀はサラと一緒にいるべきだって言ってんの!わかんない?サラは藤紀の事が好きで頼りたいんだよ?!」

「だから何でそうなるんだよ?サラと恋人同士なワケじゃない。大事な友人だよ!」

「ヒドくない?サラの気持ち知ってて無視してんの?」

「オレ達はそんな関係じゃないんだって!なんで凛がそう決めつけるのかわかんないけど…オレは凛が心配で迎えにきてるんだよ!」

「それが大きなお世話だっていうの!もう大丈夫だから来ないで!一人で帰れるから、じゃあね!」

「…凛!」

あたしは店を飛び出してしまった。

なんであんな言い方しちゃったんだろう…
多分怒ってる…よね?

でも何かイライラしちゃって…ヒドイ事言った…
ただのやつあたりだよね。

でも忘れ方がわかんないよ…

会わなければいいの?(でも一緒に住んでる)

話しをしなければいいの?(でも話しかけられちゃうし)



めちゃめちゃヘコんで歩いていた時
あたしの前にハルトが現れた。

「凛…」

久しぶりに呼ばれる声に

あたしは一つもドキドキしなくて
もう終わった恋なんだと再確認するだけだった…
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