キミの螺旋
逃げたくても拒否したくても
鎖で繋がれていてムリだった。

ハルトは仕事にも行かずに丸一日
何度もあたしとSEXした。

終わる度に…優しい言葉をかけるの。

「ゴメンな…でも俺は凛さえ居ればいい。二人だけで生きていこうよ」

優しい言葉に心が少し揺れるけど、それとは対照的に行為は回を増すごとに激しくなっていった。

何度イっても許してくれない。
終わりにしてくれない。

あたしは涙が止まらなかった。

それでもハルトはSEXを止めない。止めようとはしない…

「ゴメンな…好きだよ…愛してるのに…こんな風にしか愛せなくてゴメン…」

そう言いながら。


何度も何度も…



暗い部屋で、時間の感覚がなくなった。

ハルトが食事を用意するから、ご飯を食べる時間なんだなってのはわかるけど

それが朝なのか昼なのか夜なのかわからなかった。

時々…食事の後にハルトはあたしに薬を飲ませた。

「何の薬…?」

「風邪薬だよ。眠ってる時に咳してたから」

そう言われて素直に飲んでいた。
言う事きくしかないじゃない?
抵抗する気力も失せていった。

そのうち…その薬が風邪薬なんかじゃなく睡眠薬なんだという事に気付いた。
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