キミの螺旋
結局…いつまでも黙ってられなくて

どんな風に話すのか決まらないうちに、あたしはサラに想ってる事とかを言おうと思った。

他にも言いたい事はたくさんある。

全て告白したい。
サラには知ってほしい。サラを裏切りたくないから…

そう思って、ある秋晴れの日
あたしはサラをデートに誘った。

「ねぇ、サラの気分が良ければ…付き合ってほしいトコがあるんだけど」

「大丈夫よ、そんなの気を使わなくていいのに…」

「う、うん。じゃ出掛けよ?」

でも場所は決めてない。あ、一ヶ所だけ決まってるけど…それは最後でいいや。

「とりあえず…ドコかカフェとかでお茶しようよ!」

「うん。私、行ってみたい店があるの」

「じゃソコへ行こう」

なんとな~く目的地も決まり、あたし達は店へと向かった。

秋晴れとはいえ…日差しは強く、ちょっと暑い。

それでもサラは長袖の服を来て外出した。

…理由はわかってる。


まだ鮮明に残る
『リスカ』の跡を見られたくないから。

あたしも正直見たくなかった。
あの時の苦しさを思い出すから。

でも、二度と繰り返さない為に

あたしは今日ちゃんと話すんだ。


頑張ろう…あたし!
< 241 / 398 >

この作品をシェア

pagetop