キミの螺旋
「サラ…助かった事に何か意味があるんだよ…彼だって本当にサラの事を愛してた」

彼の事を全く知らないけれど、そう思えたの。…彼女にそう思わせたいだけかもしれないけど。

「ただ慰めてるだけなのかもしれないけど、あたしはサラが助かったから、あたしだって生きてられたんだし…良かったって思いたいよ」

「凛…ゴメンね」

「謝るコトないよ…教えてくれてありがとう」

「これからも…一緒にいてくれるかな…?」

「もちろん!」

あたしはサラの…ケガしてる左手首に触れた。

もう…こんな事させないから

サラは強い人だから大丈夫って思ってたけど、本当は彼女だって弱い部分がある…

それがわかったから、あたしはサラと、ちゃんと向き合おうって思った。

馴れ合いだって言われてもいい。何でも知ってて言いあえるのが親友の条件だとは思わない。

だけど知っていれば…助けられるかもしれないじゃない?
『知らなかった』って後でそんな思いはしたくないし、サラにはさせたくないから。

ずっと逃げてたワケじゃないけど…言いにくくて言ってない事がある。

サラに知ってほしい事がたくさんあるの…

「サラ…あたしの話も聞いてくれる?」
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