キミの螺旋
『お前の本当の名前は'有馬 凛'両親は七年前の七月に強盗に殺された』
確かにあの時、義父は言った。
そして10歳までの記憶…それ以降の記憶はないし、つじつまは合うんじゃないかなって思った。
そしてそれが事実なら…きっと新聞に載ってる気がする。
だから図書館に行こうと思った。
でも…見つけた時、しかも事実だったらって考えると一人じゃ怖いと思ったの。
でもサラには上手く説明できなかった。
ワケがわかんないって顔をしながらサラは付き合ってくれて、あたし達は近くの図書館に辿り着いた。
過去の新聞を調べる為にパソコンの前に座る。
「ね…何を調べるつもり?」
「もしかして…サラも知ってるのかな?七年前の七月…父親と母親が強盗に殺された事件…」
「え」
そうサラに話している時に、あたしの探してる記事は案外すんなりと見つかった。
記事が大きく取り上げられていたからだ…
なぜ記事が大きかったのか?
事件が少し特殊だったからだと、後でわかった。
「これ…この事件!!これが…あたしが記憶喪失になった原因…!」
一文字ずつ…ゆっくりと読んでいった。
目をそらさずに
何があったのかを…