キミの螺旋
あたしの問いかけにサラは一瞬、言葉を詰まらせた。

何とも言いにくい問題だって事もわかってる。

「だけど…どうする事も出来ないでしょ!?きっと【彼】だって反省してるだろうし…」

「反省なんかしててもしてなくてもいいの!そんなのあたしに関係ないもの!」

あたしはつい興奮して大声を出していた。
すぐに図書館の職員が飛んできて、あたし達は注意された。

「ここは図書館ですよ?話しされるなら外に出てください!」

「すいません…凛、出よう」

「…」

サラに言われてあたしは外に出た。
外に出て…深呼吸した。今までの息苦しさが少し和らぐ。

それと同時に悔しさや熱いものがあたしの中から涙と一緒にこみ上げてくる。

「納得なんか出来ないよ…過去の事だって自分の中で終わらせる事もできない…だってこんなに悔しいの。…二度と会えないなんて…こんな悔しさを誰にぶつければいいの?犯人しかいないじゃない」

サラはあたしを抱きしめて言った。

「それでも…凛には未来があるんだよ?それをムダにするの?忘れられないし…赦せる問題ではないけれど凛は凛の人生を大切にして欲しいよ…」

「サラ…大人になれば…時間が経てば赦せるの…?」
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