キミの螺旋
深夜まで外を一人でぶらついたり、学校の友達と遊んだり
たまに漫画喫茶に行って勉強したり。

そうして凛が眠っただろうって時間に家に戻るのに…凛は毎日起きてオレを待っていた。

顔を見るのもツラくて声をかけられても殆ど返事もせずに自分の部屋へと戻った。

それが数日続いたある夜、その日はサラがいなくて凛と二人きりだった。

オレはやっぱり自分の部屋へと逃げたのに凛はドアの向こうから話しかけてきた。

凛の不安そうな顔が目に浮かぶようだ…

凛は必死で話しをしていた。

オレと元の関係に戻りたいって
友達でいいからって


それじゃダメなんだ
それじゃ足りないんだ

嫌いになってくれ!

もうオレが凛を抱けないように、凛がオレを否定するようにならなきゃ

諦められない…!


オレは今すぐにでもドアを開けて凛を抱きしめて、凛とSEXして凛を自分のものにしたい衝動に駆られながらも

部屋の鍵を閉めた。

どうすれば人を嫌いになれるのか知らないオレはこんな残酷な事をするしかなかった。

凛は…ドアの前でずっと泣いていた。

オレも悲しくて
苦しくて

凛の前で、ドア一枚はさんで

彼女に悟られないように泣いてた…。
< 269 / 398 >

この作品をシェア

pagetop