キミの螺旋
キスって好きだな…

だってこんなに気持ちいいもの。

藤紀との長いキスをやめて、あたし達は見つめ合った。

もう…いいよね…?

藤紀はあたしの服を脱がせ
首筋から下へと、ゆっくり唇を這わせていった。

心地よいドキドキ感

あたしも藤紀のシャツを脱がせて…驚いた。

「これ…刺青?」

意外な気がした。
藤紀のイメージとは違ってたから。

「う、うん…若気の至りってヤツ…ゴメン、気持ち悪い?」

「ううん…ちょっとビックリしただけ」

そう言って、あたしはその刺青に触れキスをした。

ちょうど心臓の上あたりに刻まれた螺旋状に絡まる蛇に。

そしてお互いの身体を確かめ合う。

指の先まで唇や舌で触れるの。

「あのさ…」

藤紀がまた言葉を発した。

「…どうしたの?」

「オレ…下手だから。あんまり経験ないし…」

ちょっと恥ずかしそうな藤紀が可愛く見えた。

「関係ないよ。愛し合ってれば…ね?」

「うん…ゴメン。バカな事聞いたよな…オレ緊張してるみたいだ」

「あたしも…緊張してるよ…」

そして彼はあたしの中に、ユビを入れた。

あたしがどれだけ反応してるか…藤紀は気づいたと思う。

恥ずかしいな…
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