キミの螺旋
それからの毎日は充実していた。

朝、みんなでご飯を食べて、サラが入れてくれるコーヒーを飲む事から一日が始まる。

藤紀は学校へ

あたしとサラはそれぞれ掃除したり、買物に行ったり遊んだり、自分の時間を楽しんだり。

夕方からバイトにも行くようになった。

ママは相変わらずオカマだけど、スゴくいい人だし店のみんなと仕事するのは楽しかった。

大抵は藤紀が迎えに来てくれて三人で部屋まで帰る。

サラはあたしと藤紀が一緒に寝る事を許してくれたけど、あたし達は遠慮した。

今まで通り、別々の部屋でね。

これだけは…ってケジメとして藤紀と話し合った事だった。

それから…休みの日は三人で遊んだり、たまに藤紀とデートしたり。

それだけで幸せな日々だった。

愛する彼と大好きな友達と過ごす日々。


毎日が宝物みたいにあたしの中に降り積もった。
あんな風に感じた不安なんて気のせいだったよね?

きっと…急に手にした幸せが怖かったんだ。

今は実感できる。
藤紀と愛し合ってる事・キスして触れ合える事。


そんな日々がしばらく続いて、あたしはだいぶ落ち着いたと思った。

今なら…大丈夫。

そう思って、あたしは実家へ電話した。
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