キミの螺旋
墓石に刻まれたパパとママの名前を目にする。涙が出そうになった。

…やっぱり本当なんだね

ゴメンね
今まで来なくて

ゴメンね
忘れちゃってて

ダメな娘だよね

でも会えて良かった


お墓は誰かが手入れしてるらしく、雑草とかもキレイに取りはらわれていた。

あたしと母親は墓石をキレイにした。
水をあげて花を供え線香をつけて手を合わせた。

たくさん
たくさん
あたしは心の中から話しかけた。

今の生活の事
友達の事
藤紀の事

また会いにくるからね

そう言って両親に別れを告げた。

「本当はもう少し近ければ良かったのにね」

帰る途中、母親はそう言った。

「お母さんは…たまに来てたの?」

「そうよ。面倒みれる親戚はウチが一番近くなのよ」

「親…戚…?」

「あぁ…凛は知らなかったのね。そうよね…教えてあげられなかったものね。凛の本当のお父さんは今のお父さんの弟なのよ」

「…え」

「つまり今のお父さんは凛の伯父さんになるのよ」

ちょっ…
ちょっと待って…

それじゃ───


「あたし…お父さんと血の繋がりがあるの?」

「そうよ」


あたし…

血の繋がりがある人に犯され続けてたの…?!
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