キミの螺旋
「…どうするって?」
「トーキが戻ってきたら…」
「…」
戻ってくる…
また、藤紀と顔を合わせる時があるのだろうか?
そうなったら…あたしどうなっちゃうんだろう?どんな言葉を、藤紀に?
今は想像もつかない。
「ここは二人の部屋だもんね…あたし、近いうちに出てくよ」
「出てく?別に私は出ていけなんて言ってないわよ!」
「違うよ、そんな事じゃなくて…わかるでしょ?」
「トーキの…過去の事…?」
「サラ…ちゃんと答えて。藤紀の過去の事知ってたの?…あたし達の関係性に気づいてたの?」
「それ、は…」
「正直に答えて。本当の事が知りたいから」
少しの間、彼女は黙って、少し躊躇いながら答えてくれた。
「知っていた…」
「あたし達が加害者と被害者だっていうのは気づいてたのね?」
「…うん」
──やっぱり。
それからのあたしは、堰を切ったようにサラに話した。
「どうして言ってくれなかったの?ワザと?」
「こんな事、言えないし言ったって信じる訳ないよ!私だって…『まさか』って思ってたもの」
「でも彼が犯罪者だって知ってて…あたしが藤紀の事好きになったって言っても止めなかったじゃない!」
「トーキが戻ってきたら…」
「…」
戻ってくる…
また、藤紀と顔を合わせる時があるのだろうか?
そうなったら…あたしどうなっちゃうんだろう?どんな言葉を、藤紀に?
今は想像もつかない。
「ここは二人の部屋だもんね…あたし、近いうちに出てくよ」
「出てく?別に私は出ていけなんて言ってないわよ!」
「違うよ、そんな事じゃなくて…わかるでしょ?」
「トーキの…過去の事…?」
「サラ…ちゃんと答えて。藤紀の過去の事知ってたの?…あたし達の関係性に気づいてたの?」
「それ、は…」
「正直に答えて。本当の事が知りたいから」
少しの間、彼女は黙って、少し躊躇いながら答えてくれた。
「知っていた…」
「あたし達が加害者と被害者だっていうのは気づいてたのね?」
「…うん」
──やっぱり。
それからのあたしは、堰を切ったようにサラに話した。
「どうして言ってくれなかったの?ワザと?」
「こんな事、言えないし言ったって信じる訳ないよ!私だって…『まさか』って思ってたもの」
「でも彼が犯罪者だって知ってて…あたしが藤紀の事好きになったって言っても止めなかったじゃない!」