キミの螺旋
「ふ…復讐も考えてるよ!当然でしょ…!あたしの愛する人を殺したんだよ?!
藤紀があたしの親を殺したりしなければ──あたしは違う人生を歩めたのに!」

…そうよ。
彼のせいで、あたしはこんな目にあってる気がしてならないよ!

もっと違う人生
光に満ちた輝ける未来を信じて、自分の夢も持てたハズなのに──

藤紀は勢いよくあたしの胸ぐらを掴み、あたしを引き寄せた。

お互い、瞳の奥は怒りに満ちていて

あたしは藤紀を睨みつけて…
彼もまた、あたしの目を真っ直ぐ見て…言った。

「…だから?オレが凛の人生を狂わせたって言いたいのか?」

「そうでしょ!?何で両親が殺されなくちゃいけなかったのかわかんないし!藤紀がこんな事しなければ…」

「ふざけんな!オレの人生を最初に狂わせたのは、お前の両親と…お前なんだよ!!」

「!?」

あたし…?!

「お前の両親が何をしたか知らないくせに…!」

「どういう事!?あたし何にもしてない…藤紀にも出会った事は無かったハズだし…」

「直接は会ってない、だけどオレは許せなかった!…もういい、教えてやるよ!お前とお前の両親が何をしたのか…お前達は────オレの妹を殺したんだ!!」
< 355 / 398 >

この作品をシェア

pagetop