キミの螺旋
「…え?!」

彼に驚いた顔をされた。てか、あたしもイキナリ何を言ってんだって思った。

これじゃアホな逆ナンみたいだ…!

「いや、あの…カラオケとか!遊びに行けば気分転換にもなるかな―…なんて。ゴメンナサイっ!そんな気分になれませんよね!?」

キョトンとしてる彼。

あたしってば慌てちゃってますますおかしな事言ってる!
あ~…何でこんな事言ってんだろ?


何てゆーかな…涙を止めてあげたくなっちゃったの。

あたしじゃ役不足なんだろうけど…。

彼はあたしの慌てぶりを察したのか…

「いいよ。カラオケでも行こうか?」

って答えた。


失恋(?)したばかりで失意のどん底にいた人に気を使わせてるって事を…あたしはわかっていたのに。

後でスゴく反省した。

こーゆー時は、ほっとくべきよね?

それでも『今』彼の事を慰めてあげたい!って思っていたの…


「じゃ行こうか?ええと…まだ名前聞いてなかったね?俺、永瀬ハルト」

「ハルト…?あたしは藤堂凛17歳」

「17歳?!若いな~俺24歳だよ…」

「そぉなんだ~じゃお兄ちゃんだね」

お互いを自己紹介しながら、あたし達は歩いて行った…
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