キミの螺旋
ハルトにそう言われてしまっては
断るワケにはいかなかった。

それがワガママになる気がして…

素直にあたしはそのプレゼントをもらう事にした。

ちょうどあたしの指に合うサイズが有って
すぐに持って帰ることができた。

その後寄ったカフェで早速ペアリングをはめてみる…

「…可愛い…!」

「だろ?凛に似合ってるし…良かった」

「ありがと!ハルト…大好き!」

お互いの指に光る同じ指輪を見て
だんだんと嬉しさがこみあげてきた。

さっき考えてた事なんかドコかにいっちゃったし。

お揃いのものを持ってるって…こんなに嬉しいなんて、知らなかったな。


「この後は…ハルトの家に行くの?」

初めてハルトの部屋に行くのが楽しみだった。
どんな部屋に住んでいて
どんなインテリアの趣味なんだろうとか

部屋を見たら
ハルトの生活とかが少しわかると思ったの。

少しでもハルトを知りたい

少しでもハルトに近付きたい…

そう思ってドキドキしていたのに。

「それなんだけど…ゴメンね。今日、実家に帰らなきゃいけなくなっちゃったんだ」

「え?夜…ダメなの?」

泊まれないんだ

用事があるなら…仕方ないよね…
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