キミの螺旋
「え…」

「『多分、理由は言わないと思うけどヘンだと思ったら気をつけて』ってね。特に理由なんか聞かないけどさ」

「サラが…?」

「凛が心配なんだろ?気にすんなよ、サラにメール打っといたし。サラの部屋で休みなよ。オレ何もしないし」

「…ありがと」

うん。藤紀は…普通の女のコには興味ないんだよね?

って、少し違うかな。サラが好きだから…
そうだよね。

「それよりご飯食べた?」

「あ…食べてないや」

「じゃ何か作るな。オレもお腹空いたし…」

そう言うと藤紀はサッとエプロンを腰に回し台所へと向かった。

サラん家はキッチンがオープンで、あたしは藤紀が料理をするのを面白そうに眺めていた。

手早く慣れた手つきでパスタを作ってくれた。

「あ、ゴメン!凛、テーブル片付けて、適当でいいから」

「わかった!」

そう言ってテーブルに目をやると…

本やノートが何冊も広げられていた。

「藤紀…勉強してたの?」

「まぁね、学生だからさ~」

何だかワカンナイ本が並んでいて…ビックリした。

「藤紀は卒業したらどうするの?」

「ん?今の研究を続けられるトコを探すか…弁護士かな」
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